個人再生は任意整理よりも借金減額効果が高い債務整理方法なので、任意整理では借金減額効果が不足だと感じている人は個人再生の利用を検討するといいです。
個人再生は任意整理や自己破産と比べると認知度が高くないですが、実際には任意整理と自己破産の中間くらいに位置する、非常に使い勝手のいい債務整理方法です。
まずはそんな個人再生のメリットとデメリットについて把握しておきましょう。
手続きするならメリットとデメリットのような基本的なところはしっかりと知っておかないと、手続き後に後悔することになる可能性があります。
個人再生で借金返済するメリット
個人再生はそこまで有名な債務整理方法ではないので、自己破産などのようにメリットを把握してない方も多いのではないでしょうか。
実は結構メリットがいくつもある債務整理方法なので、どのようなメリットがあるのか下記の一覧を参考にしてください。
- 資格や職業制限が発生しない
- ギャンブルや浪費などの借金でも使える
- 持ち家を残して手続きできる
- 車を残せる可能性がある
- 強制執行や取立てを止められる
個人再生は資格や職業制限が発生しない
個人再生では資格や職業によって何か制限が発生することはないので、どんな職業の人でも利用できるという特徴があります。
自己破産の場合には免責が認められるまでは就くことができない職業があったりするので、仕事によっては自己破産することができないという人がいます。
そういった人の場合には、個人再生が一番借金の減額幅が大きい債務整理方法になります。
こういった職業や資格制限がない債務整理方法で一番借金の減額率が大きいのは個人再生なので、職業や資格の事情で自己破産手続きができないという人は個人再生を検討してはどうでしょうか。
個人再生はギャンブルや浪費などの借金でも使える
借金の原因で多いのはギャンブルや浪費、株やFXやバイナリーオプションなどの投資などです。
こういったギャンブルや投資、浪費などによる借金って自業自得ともいえる借金原因だと思いますが、こういったことが原因で借金ができてしまった場合には自己破産で免責が認めらない可能性が高いです。
自己破産って免責が認められないと借金はなくならないのですが、その免責審査が厳しいんですよね。
しかし個人再生の場合ならこういった借金の原因でも債務整理することができます。
個人再生の場合には基本的にはよほどの理由でない限りは借金の原因によって利用できないということはないので、借金の原因によっては個人再生が最強の債務整理方法になります。
個人再生なら持ち家を残して手続きできる
債務整理をする際に気になるのが持ち家のローンが残っている場合だと思います。
持ち家には抵当権がついているのが通常で、自己破産などの債務整理手続きをすると、銀行などの住宅ローンを貸している業者は抵当権を実行して、持ち家を売ったお金で貸している住宅ローンを回収しようとします。
そもため住宅ローンが債務整理対象になると持ち家を失うのが原則です。
しかし個人再生の場合には「住宅ローンだけ減額せず払い続ける」という「住宅資金特別条項」というシステムがあるので、自己破産のようにすべての借金が債務整理対象になる中でも、個人再生については住宅ローンに影響を与えずに債務整理できます。
個人再生も本来なら全ての借金が債務整理対象になるので、この住宅ローンだけを残せるというのはかなり大きなメリットだと思います。
個人再生は車を残せる可能性がある
個人再生の場合には自己破産のうに資産が没収されるというタイプの債務整理方法ではないので、ローンを支払い終わった車なら普通に残すことができます。
ローンが残っている場合だと、自己破産なら普通に債務整理対象になってしまって車を引き上げられてしまいますが、個人再生の場合だと、車の価値分だけ個人再生手続きによって返済することができれば、残せる可能性があります。
ただオートローンオ契約で所有権留保特約がついていて、車の名義人がローン会社の場合だと、個人再生でも車を手元に残せない可能性が高いです。
このあたりはかなり複雑なので、あらかじめ弁護士に相談しておくといいかもしれないですね。
個人再生は強制執行や取立てを止められる
個人再生の手続きを弁護士に依頼すると、借金の取立てはもちろんですが、給料や財産の差し押さえなどの強制執行を止めることができます。
借金の状況によっては財産や給料が差し押さえられるのではないかと不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
特に給料が差し押さえられたたら、生活のライフラインが崩れるだけでなく、借金問題を抱えていることを会社に知られることになるので非常に大きな問題になってしまいます。
そういった意味でも借金の取立てや差し押さえが止められるのは大きなメリットです。
もし差し押さえが迫っているようならは早めに弁護士などに相談するようにしましょう。
個人再生での借金返済のデメリットとは
個人再生ではデメリットもしっかりと理解しておくことが大事になってきます。
個人再生は上記のように比較的メリットの大きい債務整理方法ですが、それでもいくつかのデメリットが存在します。
個人再生の手続き後に後悔しないためにも、しっかりと個人再生のデメリットについて理解しておくことが大事になってきます。
では個人再生には具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか?
- 信用情報がブラックリストに載る
- 官報に掲載される
- 手続き費用が高額
- 継続的な収入が必要
- 手続きが非常に難しい
- 税金などは減額されない
個人再生は信用情報がブラックリストに載る
信用情報がブラックリストに載るというのは、任意整理や自己破産でも同様に発生するデメリットなので、債務整理手続きに共通するデメリットと思ってもらうといいと思います。
金融業者は民間の信用情報機関に登録しており、そこで債務整理をした人の情報を共有しており、そこにブラックリストとして掲載されるとクレジットカードが使えなくなったり、ローンが組めなくなったりします。
登録される期間は信用情報機関によって違ってきますが、個人再生の場合には5年から10年くらいと思っておくといいです。
個人再生によって金融業者殻の借金を一部踏み倒すことになるので、一定期間クレジットカードやローンなどが利用できなくなるのは仕方のないことだと諦めるしかないです。
ただ一生利用できないわけではいので、5年から10年くらいは多少生活が不便になりますが我慢しましょう。
債務整理による信用情報のブラックリスト掲載期間について信用情報機関ごとにまとめています。ブラックリストがいつ消えるのか気になっているなら参考にしてください。
個人再生すると官報に掲載される
官報は国が発行する広報誌のようなもので、国として広く知らせるべきことが掲載されているものになります。
個人再生の場合には「個人再生手続き開始が決定された時」「再生計画案が提出された時」「再生計画の認可・不許可が決定された時」の3回のタイミングで氏名と住所が掲載されます。
しかし官報を普段から見ている人はほとんどいないので、官報によって個人再生を知られてしまったということはほとんどないです。
ただ官報を見たヤミ金関係者が、掲載された住所宛に勧誘のチラシなどが投函される可能性はあるので、そういった誘惑には乗らないように気をつけることが大事になってきます。
個人再生は手続き費用が高額
個人再生は任意整理と比べると比較的手続き費用が高額でなので簡単に利用できないと感じる人も多いようです。
個人再生の場合には裁判所と債権者を相手にしていく必要があり、弁護士としても手間がかかってくるので、任意整理よりも費用が高額になってきます。
個人再生の弁護士費用の相場は40万円~50万円くらいとされており、基本的にどの弁護士事務所もこれくらいだと思っておくといいです。
司法書士の場合には30万円くらいでできますが、司法書士は140万円以上の借金を取り扱えないという規制があるので、借金額が140万円以上だと弁護士しか選択肢がないです。
また司法書士の場合には書類作成が主な仕事なので、裁判所となどとのやり取りは自分で行う必要があり、意外と大変です。
とは言っても弁護士費用については弁護士事務所の方である程度は融通してくれるので、まずは相談してはどうでしょうか。
個人再生には継続的な収入が必要
個人再生は借金の減額率が任意整理よりも高いので、かなりの借金を減らすことができますが、それでも自己破産のように借金がすべてなくなるというわけではないです。
そのため個人再生を利用するためには、個人再生の手続き後に残った借金を返済していけるだけでの継続的な収入が必要になってきます。
これは当然といえば当然ですよね。個人再生で借金を減らせたとしても、仕事がなくて収入がないような状況なら合意した条件で返済することができないので個人再生の意味がなくなってしまいます。
そのため個人再生後は残った借金をしっかりと返済するまで仕事をしっかりと続けていく必要があります。
個人再生は手続きが非常に難しい
個人再生も極論を言うと弁護士に依頼しないといけないということはないのですが、個人が個人再生の手続きを行うというのは、どんでもなくハードルが高いです。
手続きの複雑さは任意整理の比ではないと思ったほうがいいと思います。裁判所が絡んでいるので完璧に正確な資料作成が求められるので、少しでもミスがあったりすると手続がストップしてしまいます。
そのため個人再生を利用している人は弁護士に手続きを依頼している人がほとんどです。
個人でやる場合にはよほど法律に慣れているか、自信がある人でないと挑戦しないと思います。
お金がないので自分で個人再生をしたいという人もいますが、ほぼ間違いなく途中で挫折します。
個人再生の手続きが個人でできるなら、手続き費用に何十万円も請求しないですよね。それだけの労力が必要だから手続き費用が高額になっているということです。
個人再生でも税金などは減額されない
個人再生に限ったことではなく、任意整理や自己破産でも税金を債務整理することはできないです。
借金をしている人の場合には、社会保険料などの税金を滞納している人も多いのではないでしょうか。
借金返済の際には意外と民間の金融機関の借金を優先して返済しており、税金を滞納している人が多いですが、借金返済で一番に返済すべき謝金って税金なんですよね。
個人再生後も税金関係については支払義務が手続き前の状態で残ることになるので、債務整理の影響を受けないです。税金にも利息がつくので注意しましょう。
個人再生するならまずは無料相談を利用しよう!
個人再生のメリットやデメリットは上記のように色々ありますが、これらのメリットやデメリットが当てはまるかどうかは、あなたの経済状況や借金の状況によって違ってきます。
そもそも人によって個人再生が最適な債務整理方法なのかも違ってくるので、個人で債務整理方法を判断しない方がいいと思います。
また個人がいきなり弁護士に個人再生を依頼して手続きすると、債務整理後に思わぬデメリットが発覚して後悔することもあります。
そのため個人再生を利用する場合にはあらかじめしっかりとメリットやデメリットを把握する必要があるのです。
当サイトでも個人再生のメリットやデメリットについて掲載していますが、それだけではなく、個人再生を実際に行う前にはあらかじめ弁護士に相談してから行うか決めるようにしましょう。
個人再生などの債務整理に対応している弁護士事務所の中には、無料相談に応じている弁護士事務所も多数あるので、まずは無料相談を利用して相談するといいと思います。
無料相談で弁護士から話を聞くだけでも、借金返済の参考になるので是非利用するといいです。
当サイトではメールや電話などで気軽に無料相談を利用できる弁護士事務所をいくつか載せているのでよかったら参考にしてください。
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